炭酸カルシウム博物館

炭酸カルシウムの性質

水に溶ける鉱物

先に述べましたように、炭酸カルシウム(石灰石)は水に溶けることでカルストのような特異的な地形を作り出します。水に溶ける性質が石灰石を他の鉱物と比べて特徴のあるものにしているといえるでしょう。
石灰石が水に溶けるといっても、水道水などには殆ど溶けません。ところが、水の酸性度が高くなると溶けるようになります。例えば、石灰水にストローで息(二酸化炭素)を吹き込むと炭酸カルシウムが白い沈殿となって析出してきます。ところが、二酸化炭素を吹き込み続けることで、水は炭酸水となり酸性度が高まるため生成した炭酸カルシウムが再び水に溶けるという現象が起こります。
これが自然の中で起こっている石灰石侵食のメカニズムです。

炭酸カルシウムのかたち

炭酸カルシウム
炭酸カルシウム(化学記号で書くとCaCO3)は、炭酸イオン(CO3イオン)とカルシウムイオン(Caイオン)から成り立っています。炭酸カルシウムは見かけ上は白い石(または白い粉)ですが、これを分子のレベルまで拡大して、1分子の炭酸カルシウムを取り出したのが右の図です。また、実際に産出される原石は100%が純粋な炭酸カルシウムではなく不純物もわずかに含んでいます。
この炭酸カルシウムの分子が集まって私たちの目に見える形になるのですが、その集まり方でいろいろな性質が現れてきます。この集まり方のことを「結晶構造」と呼んでいます。
炭酸カルシウムには次に示す3つの結晶構造があります。下の表にそれぞれの結晶構造を持つ炭酸カルシウムの性質を示します。結晶構造の中ではカルサイトが最も安定なため天然に産出される石灰石は殆どがカルサイトです。
    カルサイト アラゴナイト パテライト
  結晶構造の名前 三方晶 斜方晶 六方晶
  きれいに結晶化した鉱物の名前 方解石 あられ石 自然にはほとんど
存在しない
鉱物の性質 硬 度 3 3.5~4 3
屈折率 1.49~1.69 1.53~1.69 1.56~1.66
比 重 2.7 2.9 2.5~2.6
カルサイト
アラゴナイト
写真提供 Celestine Blue ホームページ
(http://www.geocities.jp/celestine_blue_sky/)
珊瑚礁で出来た炭酸カルシウムの一部のものは地殻変動などにより高い温度と圧力にさらされます。このような状態からゆっくりと冷えて固まったものが結晶になります。冷えて固まる条件や炭酸カルシウム中に含まれる不純物の作用によって異なった形態の結晶が得られるのです。

炭酸カルシウムの仲間たち

重質炭酸カルシウム 石灰石を粉砕して得られる炭酸カルシウム。
化学式CaCO3
軽質炭酸カルシウム 消石灰に二酸化炭素を反応させて人工的に合成した炭酸カルシウム。
化学式CaCO3
生石灰(きせっかい) 石灰石を高温(900℃以上)で焼き、二酸化炭素を放出して得られる酸化カルシウム。
化学式CaO
消石灰 生石灰(CaO)に水を作用させて得られる水酸化カルシウム。
化学式Ca(OH)2
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